日本透析医学会雑誌
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症例報告
維持血液透析中に糖尿病性尿毒症症候群を発症した1例
清澄 理恵平井 太郎後藤 巨木香取 秀幸小俣 正子
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2017 年 50 巻 12 号 p. 789-793

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抄録

症例は54歳男性, 糖尿病歴35年, 透析歴5年. 歩行障害, 動作緩慢, 構音障害などのパーキンソニズム, 意識障害を急性に発症した. 頭部MRIで両側大脳基底核に血管原性浮腫を呈する病変を認めた. 臨床経過と画像所見より, 糖尿病性尿毒症症候群 (diabetic uremic syndrome) と診断し, およそ2週間のリハビリテーションを行い症状の改善と画像所見の改善が得られた. 本疾患は報告症例が少なく, 病因や治療法など不明な点が多い疾患である. MRI所見を中心に糖尿病性尿毒症症候群の発症機序に関して血糖コントロール不良や血液脳関門の破綻が関連している可能性を含め, 若干の文献的考察を加え, 検討した.

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© 2017 一般社団法人 日本透析医学会
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