透析液清浄化は透析医療の安全性を担保する手段の1つである. 透析液中のエンドトキシン (ET) は強力かつ広範囲な生理活性を有することから, 安全管理を行ううえで重要な指標となる. そこで, 生物発光技術を応用して新たに開発されたET測定法について, 多施設で共通プロトコールを用い, 測定精度および真度の評価を行った. 評価は日本HDF研究会作成のバリデーション指針に準じて, 検量線の有効性, ブランク試験, 反応干渉因子試験, 検出限界, 透析液定量限界について共通プロトコールを作成し, 6施設で実施した. 多施設にて評価した結果, ET測定での手技確認, 試薬のバリデーションは, 日本HDF研究会作成のバリデーションに要求される事項を満たした. さらに, 高感度かつ迅速測定を可能とし, 透析液生物学的汚染管理に生物発光法によるET測定の有用性が確認された.