日本透析医学会雑誌
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特集:コロナ禍における腎不全診療の現状と展望
新型コロナウイルスと血液透析
②透析患者の受け入れとネットワーク(各地域での取り組み)兵庫県での取り組み(神戸市を中心に)
吉本 明弘
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2022 年 55 巻 2 号 p. 87-92

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抄録

COVID‒19患者の生命予後に与える重症化ハイリスク因子として慢性腎臓病があげられる.その中でも透析患者がCOVID‒19に罹患した場合,さらに重症化しやすく死亡率も一般人の4倍以上という報告もある.ひとたび感染が伝播しクラスターが発生すると医療崩壊につながる可能性もあるため,感染した患者の透析治療においては,十分な隔離など院内感染対策を行って実施しなければならない.しかし現実にはそのような設備の整った病床は少なく限りがあるため,有効に活用する必要がある.そのためには,感染症状が軽快し退院基準を満たした場合,維持透析施設への転院を迅速に行わなければならない.いまだ終息の兆しがみえないコロナ禍の診療において,今後の再拡大に備えて,より多くの透析患者をスムーズに受け入れる医療提供体制やネットワークの整備が重要である.

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© 2022 一般社団法人 日本透析医学会
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