日本透析医学会雑誌
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症例報告
COVID‒19罹患後に発症したANCA陰性pauci‒immune型半月体形成性糸球体腎炎により維持透析導入となった1例
飯田 雅史鈴木 拓也小口 由乃池谷 雄祐高野 珠衣山内 淳司國保 敏晴田村 功一
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2026 年 59 巻 7 号 p. 442-448

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抄録

45歳女性.毎年の健診で異常はなかった.202X年7月にCOVID‒19に罹患し,8月から呼吸苦,9月から下腿浮腫が出現したため近医を受診,貧血(Hb 6.2 g/dL)と腎障害(Cr 8.0 mg/dL)を指摘され,10月に当院を紹介受診した.尿潜血(赤血球30~59/HPF),尿蛋白(2.8 g/gCr)の尿異常,Cr 8.2 mg/dL,BUN 122 mg/dL の腎障害から急速進行性糸球体腎炎(RPGN)を疑い,緊急透析とグルココルチコイド治療を開始した.抗好中球細胞質抗体(anti‒neutrophil cytoplasmic autoantibody: ANCA)は陰性であったが,腎生検にてpauci‒immune型半月体形成性糸球体腎炎と診断した.第36病日からリツキシマブ投与と血漿交換を追加するも腎機能は改善せず,維持透析導入とした.RPGNは,グルココルチコイド治療に加え免疫抑制剤や血漿交換などの治療介入を早期に行うことが重要である.COVID‒19罹患後に発症したRPGNの症例においては,ANCA陰性であってもpauci‒immune型半月体形成性糸球体腎炎の可能性を考慮すべきだと考えられた.

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