日本透析療法学会雑誌
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CAPD患者に発生した好酸球性腹膜炎の2例
秋山 昌範沼田 明田村 雅人秋山 欣也川西 泰夫湯浅 誠今川 章夫
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1988 年 21 巻 10 号 p. 909-912

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抄録
CAPD (continuous ambulatory peritoneal dialysis) における最大の合併症は腹膜炎である. 腹膜炎の殆どは細菌感染であるが, まれには無菌性のものがある. 無菌性腹膜炎の中に白血球の好酸球の割合が多く自然寛解をみるいわゆる好酸球性腹膜炎の存在が報告されている. 今回我々は, 好酸球性腹膜炎と思われる2例を経験した.
2例は, 46歳と39歳の男性である. それぞれCAPD開始後2日目と13日目に好酸球が増多したが, 2例とも排液の混濁以外は全く無症状であった. また, 全経過を通じて排液の培養は陰性であった. 両者とも無治療にて自然治癒した.
好酸球増多の原因は不明であるが, 1例の血清IgEが高値を示したことよりCAPDの透析システムに対するなんらかのアレルギー反応が示唆された.
いずれにしても重要なことは, CAPD導入初期には好酸球性腹膜炎が考えられることを十発に認識し, 不適切な化学療法などで真菌性腹膜炎などを併発させないことである. 我々もCAPDを開始して8年の経験を持つが, 初期の無菌性腹膜炎では好酸球を測定しておらず, 無用で有害な治療を行った可能性も否定できない.
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