日本透析療法学会雑誌
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透析患者における心房性ナトリウム利尿ホルモンとカテコラミン濃度の検討
高野 吉行下条 文武荒川 正昭
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1988 年 21 巻 8 号 p. 703-707

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抄録
慢性腎不全における心房性ナトリウム利尿ホルモンの循環動態におよぼす影響を検討するため, 維持透析患者29名, 健康成人20名の心房性ナトリウム利尿ホルモン, 血漿カテコラミン, 血漿レニン活性, アルドステロンを測定した.
心房性ナトリウム利尿ホルモンは, 維持透析患者群で著明にたかく, カテコラミンも有意な高値を示した (P<0.02). さらに, 両者の間には有意な正の相関を認めた (r=0.55, P<0.01). また, 心房性ナトリウム利尿ホルモンは, 収縮期血圧と有意な正の相関を示した (r=0.53, P<0.01).
維持透析患者群では, 透析間の体重増加率が心房性ナトリウム利尿ホルモンと有意な正の相関を示した (r=0.62, P<0.01).
以上より, 維持透析患者における高カテコラミン血症には心房性ナトリウム利尿ホルモンの関与が考えられ, 腎不全時の細胞外液の過剰が両者に影響していることが示唆された.
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