日本透析医学会雑誌
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ステロイド治療中に下腿の化膿性筋炎を発症した透析患者の1例
木村 敏樹大石 秀人三井 憲草深 裕光
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2006 年 39 巻 7 号 p. 1251-1256

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抄録
症例は70歳男性. 1997年12月, 糖尿病性腎症による慢性腎不全のため血液透析導入. 2004年5月上旬より発熱, 右胸痛, 胸水貯留あり, 5月24日入院. 抗核抗体陽性, LE細胞陽性, 胸水検査所見などから自己免疫性疾患に伴う胸膜炎を疑い, 6月1日よりプレドニゾロン40mg/日投与を開始した. 胸膜炎は改善したが, 6月15日, 突然右下腿痛を訴えショックに陥った. 右下腿の発赤腫脹があり, 同部位および足背に出現した水疱の穿刺液と血液培養からG群レンサ球菌検出. 下肢MRI所見と合わせ, 化膿性筋炎と診断. アンピシリン2g/日の投与を開始し, 2週間で改善した. ステロイド治療中で免疫不全の状態にあり, G群レンサ球菌による化膿性筋炎に, toxic shock様の病態を合併したものと考えた. ステロイド治療中など免疫不全の透析患者に突然の四肢痛を認めた場合, 鑑別診断の一つとして化膿性筋炎を考える必要がある.
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