日本環境感染学会誌
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携帯式手指消毒薬導入と使用量フィードバックの併用効果
細川 浩輝菊地 志保子三星 知
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2017 年 32 巻 5 号 p. 263-267

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抄録

携帯式手指消毒薬と使用量のフィードバックによる複数の取り組みを導入し,手指消毒薬使用量とMethicillin resistant Staphylococcus aureus(MRSA)分離率への影響を調査した.手指消毒薬使用量は携帯式手指消毒薬の導入により5.3±1.4から9.4±2.8mL/患者・日,さらに使用量のフィードバック導入により14.5±3.8mL/患者・日とどちらも導入前と比較して有意な増加(p<0.01)を認めた.MRSA分離率についても携帯式手指消毒薬の導入では14.8から11.4%へ減少傾向を認め,使用量のフィードバックを追加することで8.4%と導入前と比較して有意な減少(p<0.01)を認めた.携帯式手指消毒薬導入と使用量フィードバックという二つの方法を組み合わせることにより手指消毒薬使用量として約15mL/患者・日を達成でき,MRSA分離率を低下することができた.手指消毒薬使用量増加の取り組みとして様々な報告がある中で,携帯式手指消毒薬と使用量フィードバックの導入は重要な取り組みの1つであることが示唆された.

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© 2017 一般社団法人 日本環境感染学会
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