日本環境感染学会誌
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COVID-19と診断され入院後の確認検査で偽陽性と判定された8事例に関する検討
中江 舞美藤谷 好弘黒沼 幸治小林 亮佐藤 勇樹韮澤 慎也村井 良精髙橋 聡
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2024 年 39 巻 4 号 p. 104-110

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抄録

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の確定診断に用いられる新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の検査法は複数あるが,検査感度・特異度は100%ではない.

2021年1月1日から12月31日に他施設でCOVID-19と診断され専用病棟に入院した421名のうち,8名の偽陽性事例を経験した.そのうちの5事例は,入院もしくは術前スクリーニング目的にSARS-CoV-2検査が実施されたが,全員が無症状で検査前確率は低かった.さらに8事例すべてに感染機会となる行動歴,接触歴はなく,疫学的リンクは低いと考えられ,検査結果を慎重に解釈する必要があった.

検査には限界があり,一定の確率で偽陽性を認めることは不可避である.検査目的や臨床症状などから偽陽性を疑う症例については,検体を再度採取し,再検査も検討する必要がある.

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© 2024 一般社団法人 日本環境感染学会
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