環境感染
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生検チャンネル付き鼻咽喉ファイバースコープの微生物汚染とその対策
頼岡 克弘大愼 昌文長野 恵子尼崎 正路白野 陽正佐和 章弘尾家 重治神谷 晃
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2005 年 20 巻 1 号 p. 51-54

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抄録
山口県下の9病院で使用中の生検チャンネル付き鼻咽喉ファイバースコープ計13本の生検チャンネル内の微生物汚染について調べた. 13本中5本 (38.5%) が104~106生菌数/本の汚染を受けており, これらの主な汚染菌はPseudornonas aeruginosa, Brukholderia cepaciaおよびStaphylococcus aureusなどであった. 細菌汚染を受けていたこれらの鼻咽喉ファイバースコープ計5本の消毒法は, 2本が簡易自動洗浄機を用いたグルタラール浸漬, 3本が用手法によるグルタラール浸漬であった. また, これらの細菌汚染を受けていた5本では, ブラシ洗浄およびアルコールフラッシュのいずれも行われていなかった. 細菌汚染を受けていたこれらの5本に対して, ブラシ洗浄およびアルコールフラッシュを実施するようにしたところ, これら5本の微生物汚染はみられなくなった.
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© 日本環境感染学会
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