Japanese Journal of Endourology
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前立腺
限局性前立腺癌に対する高密度焦点式超音波療法:13年間の治療成績
金 伯士朝長 哲郎小路 直島 正則原野 裕司小俣 二也長田 恵弘寺地 敏郎内田 豊昭
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2013 年 26 巻 2 号 p. 284-288

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抄録
  【目的】限局性前立腺癌に対する13年間の高密度焦点式超音波(high intensity focused ultrasound:HIFU)療法の治療成績を報告する.
  【対象と方法】1999年1月から2012年10月の約13年間にソナブレート(Focus Surgery, Indianapolis, IN, USA)で治療した限局性前立腺癌患者1,289例のうち,2年以上経過した872例を対象とした.生化学的再発は,Phoenixの定義(血清前立腺特異抗原値 nadir:+2ng/ml)を用いた.
  【結果】全患者の平均経過観察期間は50±32カ月であった.全体のD’Amicoのリスク群別生化学的非再発生存率は,低リスク,中間リスク,高リスク群別で各々,5年目78%,62%,47%,10年目70%,58%,41%であった.最新型のソナブレート500TCM群は,5年目リスク群別生化学的非再発生存率は,低リスク,中間リスク,高リスク群別で各々,95%,77%,60%であった.主な合併症は尿道狭窄(18.3%)であった.
  【考察】HIFU療法は,限局性前立腺癌に対する低侵襲で安全な治療法である.
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© 2013 日本泌尿器内視鏡学会
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