救急を要請する多くの市民の立場からすれば,家族又は同僚に普通ではない状態が起き,あるいは突然事故に遭遇するといった場合に,要請しているのであって,一刻も早い救急車の到着を望んでいるはずである。しかし,救急車の出動件数は, この10年右肩上がりで増え続け,これに対応すべく救急車の増隊には,各都市とも努力しているところであるが,なかなか追いついていかないのが実態で,むしろ,救急車の現場到着時間が遅くなってきているのが実態であり,憂慮されるところである。そんな中での二次救急医療(初期,三次含む)の体制と消防救急が抱えている課題等について考えてみたい。