日本臨床救急医学会雑誌
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調査・報告
救急外来事務に救急救命士を配属する取組みについて
松本 尚哉市原 利彦中島 義仁櫻井 靖英
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2015 年 18 巻 1 号 p. 45-48

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抄録

当院は,公立の二次救急病院であるが,四肢切断・熱傷を除き,ほぼすべての急性疾患の救急治療に24時間365日対応している。平成23(2011)年1月,急性期医療部門拡張のため,新病棟「西棟」の建設が着工されたのを機に,「救急の事務部門としていかにチーム医療に貢献するか」をテーマに現状と課題の検討を開始し,手始めに,救急外来の医師,看護師,放射線技師に向けて,事務系スタッフとの役割分担に関するアンケートを実施した。支援の要望として上げられた15項目のうち,10項目はいわゆる事務的作業であり,事務員の活用が有効と考えられたが,最も要望が多い項目を含む5項目は,放射線撮影の支援,CPA対応への支援,処置の補助など,診療の支援に関するものであった。これに対応するには特別な教育を施す必要があるため,その指導・管理者として救急救命士を配属するに至った。平成26(2014)年1月の新病棟本稼働に向け,さらなる改善に取り組んでいる現状を報告する。

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