日本臨床救急医学会雑誌
Online ISSN : 2187-9001
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調査・報告
プレホスピタルでの薬剤師の関わり
〜重症薬物中毒搬送の実態から薬学的教育の工夫〜
齋藤 靖弘山下 友也武田 清孝増井 伸高松田 知倫
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2017 年 20 巻 1 号 p. 39-46

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抄録

救急隊員に急性薬物中毒の知識をアンケート調査し,薬剤に関する知識不足から搬送・病院選択に苦慮していることが明らかとなった。そこで,重症急性薬物中毒に陥りやすい薬剤の中で,致死性不整脈へ移行しやすく,PCPS等の補助循環可能な高次医療機関搬送が必要となる三環系抗うつ薬に関して,薬学的知識を補う簡単な手製のリーフレットを薬剤師が中心となって作成し,4消防本部の救急隊員へ配布・説明した。その後,調査票を配り,①薬剤リストから三環系抗うつ薬を選択,②三環系抗うつ薬過量内服患者の観察強化項目を選択する,という2つの項目の正答率ならびに回答率と自由記載コメントから,リーフレットによる教育効果を評価した。リーフレットを作成して救急隊員へ薬学的知識を支援することは,教育効果以外に搬送先選定などの救急対応を改善する効果も期待でき,プレホスピタルにおける薬学的支援の重要性を感じるものだった。

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© 2017 日本臨床救急医学会
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