2025 年 28 巻 4 号 p. 685-695
背景:主幹動脈閉塞(LVO)が疑われる傷病者を判断するため,観察6項目で構成される日本脳卒中学会主幹動脈閉塞スケール(「スケール」)の評価が令和5年消防庁発出の通知(通知)で推奨された。目的:当院に直接急搬送された症例で,通知に対応するための問題点を検討した。対象:時間軸と発症時刻記載率などは2022年の脳卒中3病型199例を,「スケール」の評価は2021~2022年の脳梗塞241例を対象にした。結果:平均搬送時間の最長は46分,最終健常確認時刻記載率は64%であった。再灌流療法は,血栓回収療法11例,t-PA静注療法35例であった。2021年と2022年の脳梗塞患者241例を対象の「スケール」の検討では,陽性項目2以上傷病者は通知の感度・特異度など通知に近似した数値を示した。考察:「スケール」は有用で,それに対応した実施基準改訂が必要である。結論:改訂の実現とそれを周知するための群馬PSLS2023の継続開催の取り組みが必要である。