2002 年 5 巻 3 号 p. 293-299
消防本部が複数存在する医療圏で,良好なメディカルコントロールを実施するためにはどのような方策が必要なのかを当救命救急センターの現状から検討した。オンラインメディカルコントロールでは,救急救命士に対してホットラインによる特定行為の指示や,判断に迷う症例の助言,さらにはドクターカー医師による現場での指導を実施している。オフラインメディカルコントロールでは,救急救命士による病院内研修とドクターカー同乗研修,当救命救急センター搬送症例に返書を作成することによる事後検証,さらには救急救命士会での助言,指導を行っている。しかし,消防本部側からの組織としての取り組みは実施されておらず,これを改善するため当救命救急センター医師と各消防本部実務担当者で構成する救急業務に関する委員会を立ち上げた。救急医は消防本部実務担当者に種々の指導を行うとともに,医師にしか実施できない部分を補完し,これにより良好なメディカルコントロールが実施できると考えられた。