日本臨床救急医学会雑誌
Online ISSN : 2187-9001
Print ISSN : 1345-0581
ISSN-L : 1345-0581
症例報告
抗好中球細胞質抗体関連血管炎症候群の2例
大眉 寿々子倉石 博齋藤 郁子大塚 英彦秋澤 孝則成島 道昭鈴木 一
著者情報
ジャーナル フリー

2002 年 5 巻 3 号 p. 329-335

詳細
抄録

抗好中球細胞質抗体(ANCA: antineutrophil cytoplasmic antibody)関連血管炎症候群は,毛細血管,静脈,細動脈の壊死性血管炎を主体とする疾患である。毛細血管の炎症による急速進行性腎炎や肺出血,間質性肺炎を伴うことが多い。顕微鏡的多発血管炎(MPA:microscopic polyangitis), Churg-strauss症候群,特発性半月体形成性腎炎などはMPO‐ANCA(P-ANCA)が陽性となることが多いため,ANCA関連血管炎症候群として分類される。ANCA関連血管炎症候群の病初期では,原疾患の血管炎が死因となることが多い。P-ANCAの関与により肺出血を来した場合は,致命的となることが多く,発症早期から血漿交換を行うことが重要である。病初期以降では,血管病変悪化の他にステロイドや免疫抑制剤による免疫不全を来すため,合併症とくに感染症の併発に注意する必要があると考えいれた。

著者関連情報
© 2002 日本臨床救急医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top