日本臨床救急医学会雑誌
Online ISSN : 2187-9001
Print ISSN : 1345-0581
ISSN-L : 1345-0581
総説
国立大学病院救急部における救急医療対応の問題点と展望
石井 昇中村 雅彦岡田 直己吉田 剛松山 重成大森 裕中山 伸一
著者情報
ジャーナル フリー

2003 年 6 巻 1 号 p. 1-7

詳細
抄録

42の国立大学病院すべてに救急部は設置されているが,救急医学講座が設置されているのは42大学のうち26大学,救命救急センターの設置は3病院である(2002年1月現在)。救急部等の専任教官数は平均4名程度で,独立した救急部の運営がなされているのは約1/3である。それぞれの救急診療形態の違いから救急対応は千差万別で,医師,看護師およびコメディカルスタッフ等のマンパワー不足,専用病床数の不足,救命救急センター化への課題や専門診療科との協力・連携など多くの問題点を抱えており,学生教育や卒後臨床研修等への負担も大きく,満足できる救急部の運営が実施されている施設は限られている。国立大学救急部における救急診療の質と適切な教育研修体制の確保を図るためには,各地域の救急医療体制における大学病院救急部の位置付けを明確にして,マンパワーの充実や専門診療科との連携などにより,各々の地域に貢献できる診療形態を模索していく必要がある。

著者関連情報
© 2003 日本臨床救急医学会
次の記事
feedback
Top