2003 年 6 巻 1 号 p. 44-48
横紋筋融解症は,筋細胞の融解により腎不全などの続発症を引き起こす疾患で,その発生原因は多様である。今回,開胸手術後に横紋筋融解症を発症した症例を経験したので,診断治療に検討を加えて報告する。症例は18歳,男性で主訴は意識障害。先天性食道気管支瘻の再発症例で,開胸下痩孔閉鎖手術後13日目に急性循環不全,大腿部疼痛・腫大で発症した。発症24時間後,ミオグロビン(MG),CPKの著明高値で確診された。発症2日目より持続血液濾過透析(CHDF)を2日間施行,その後利尿薬を使用し腎機能障害なく軽快した。発症原因としては,術後創部保護のため使用したファモチジンの関与が疑われた。