2004 年 7 巻 3 号 p. 240-247
救急看護職のキャリア開発システムの構築にあたり,全国600名の看護職を対象にキャリア形成に関する調査を行った。入手した448サンプルの有効回答をもとに,救急看護職のキャリア志向の特徴について実証的に検討した。救急看護職に特徴的なキャリア志向として,「専門的・職能的能力」と「自律性」が抽出された。さらに,キャリア志向と職務特性の適合認知が低いと「安定性」志向に向かう傾向がみられ,救急看護職のキャリア発達にとって職務への適合認知が重要であることが示唆された。また,救急看護職のキャリア志向と職務特性の適合認知に影響を及ぼす上司の役割行動は,比較的低い傾向にあることが認められ,救急看護職の場合,上司よりも他の対人関係による相互作用の影響を受けているものと考えられた。