日本臨床救急医学会雑誌
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症例・事例報告
神経学的後遺症なく救命し得た院外心肺停止の3例
安部 隆三平澤 博之織田 成人志賀 英敏松田 兼―上野 博一仲村 将高中西 加寿也貞広 智仁北村 伸哉
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2004 年 7 巻 3 号 p. 248-254

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抄録

神経学的後遺症なく救命し得た院外心肺停止症例を3例経験した。症例1は,28歳,男性。突然死の家族歴があるがCPAの原因は不明であった。心拍再開後,脳低温療法を,覚醒後,高圧酸素療法を施行,発症から198日後,職場復帰した。症例2は,56歳,男性。急性心筋梗塞の診断のもと,intra-aortic baloon pumping(IABP)を含む循環管理を行い,後遺症なく退院し得た。症例3は,44歳,男性。偶然居合わせた救急救命士によるbystander CPRを受けたVF症例で,脳低温療法後,全覚醒,原因を精査中である。当科における心肺停止症例の検討からも, これまでに報告された論文のmeta-analysisにおいても,心原性で, 日撃者がおり,bystander CPRが施行され,VFである場合は,生存退院の可能性が高いことが再確認された。心拍再開後の治療に関しては,脳低温療法をはじめ有効な可能性のある治療法が存在するが,今後さらなる検討が必要であると考えられた。

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© 2004 日本臨床救急医学会
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