日本臨床救急医学会雑誌
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調査・報告
救急外来スタッフに対する暴力・トラブルヘの当院における安全対策について
武内 有城左合 正周草深 裕光井口 光孝浅岡 裕子
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2006 年 9 巻 3 号 p. 270-277

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抄録

当院では,救急体制の拡大とともに,救急外来スタッフヘの患者・家族からの暴力行為やそれに準じるトラブルが増加し,警察の介入も要するような事例も増加した。そこで,救急外来スタッフの安全確保を目的として,スタッフに対しアンケート調査を行ったところ,患者または家族から身に危険を感じるような行為を受けた経験を39.3%に認め,保安体制の不十分から救急外来で働きたくないとの回答が13.2%に認められた。そこで,救急受診患者への救急システムヘの理解と協力,マナー向上の呼びかけを行うとともに,防犯ベルやビデオの設置,トラブル発生時や事件関連患者への対応マニュアルを整備し,職員の安全確保の改善に取り組んだ。今回のわれわれの検討では,これらの対応策によって保安体制の改善は得られたものの,スタッフの満足度の向上には結びついておらず,マンパワーなどの救急体制そのものの問題は引き続き重要な検討課題である。

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© 2006 日本臨床救急医学会
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