2021 年 2021 巻 3 号 p. 98-105
本研究は,1人1台端末及びクラウド活用が日常化した中学校3校を対象に,教員と生徒の意識を明らかにした.質問紙調査の結果,(1)授業では,教員も生徒も友達と協働できるようになったことを最も大きな変化に挙げていた,(2)学習場面では,教員も生徒もノートやプリントに手書きする場面が減ったと感じていた,(3)学校生活では,生徒は学校が楽しくなったことを最も大きな変化に挙げていた,(4)端末の持ち帰り頻度は月に1回程度が最も多く,タイミングは生徒の判断に委ねられていた,(5)情報活用能力は,教員は情報モラル指導を意識的に行っており,生徒の情報モラルに関する意識も高かった,(6)端末活用のルールは,教員も生徒も肯定的な評価をしていたことなどが明らかとなった.