2022 年 2022 巻 3 号 p. 193-200
本研究では,小学校第4学年の体育授業「跳び箱運動」において,1人1台情報端末を活用して授業の様子を撮影し,撮影した映像データを家庭に持ち帰り,視聴して振り返りを行うことが,児童の学びにどのような効果をもたらすのかを検討した.家庭への持ち帰りの前後での児童向け意識調査や学習シートの記述を分析した.その結果,児童が授業映像を家庭で視聴することで,授業以外にも振り返ることができ,個人の動きやその改善点への気づきを高めるのに有効であることが示された.一方で,持ち帰り時に使用した映像は,初回の映像,本時の映像,模範映像を使用したが,それぞれの効果を検討する必要がある.