2023 年 2023 巻 1 号 p. 236-241
本研究では,初めて1人1台情報端末(以下1人1台)を活用した教師の学級において,総合的な学習の時間でのプレゼンテーションのスライド作成の1か月目と4か月目の授業の変化を分析した,結果,4か月目は,一斉指導の時間の割合が低く,また教師・児童とも,端末の操作などICTに関する発話が少なかった.加えて,児童が受けた支援回数は,教師からは少なく,児童からは変わらなかった.ICT活用が苦手な教師が初めて1人1台の活用を指導する時,それ以前から協働的な学習が日常的に行われていれば,活用の初期段階では,クラウドを協働学習に使わず,スライド作成のような汎用的なアプリケーション(以下アプリ)を単一で活用しても,児童のICT操作スキルが高まると考えられる.