日本教育工学会研究報告集
Online ISSN : 2436-3286
自己説明ワークシートの使用による相互評価でのコメントの変化
沙 華哲杉浦 真由美重田 勝介
著者情報
研究報告書・技術報告書 フリー

2023 年 2023 巻 4 号 p. 100-107

詳細
抄録

本研究の目的は,教材制作の授業において,相互評価を行う前に自己説明を行うことによって,相互評価でのコメントの内容変化を明らかにすることである.大学1年生向けのWeb教材制作授業において,自己説明ワークシートを利用しない場合の相互評価と,自己説明ワークシートを利用する場合の相互評価を実施した.その結果,相互評価でのコメントが教材制作チェックリストの項目を引用しているコメント,独自な良い点に関するコメント,独自な改善点に関するコメントおよびそのほかの4種類に分類することができた.また,自己説明ワークシートを使用することで,被評価者がもらったコメントのうち,独自な良い点と独自な改善点の個数が減っていたことが分かった.相互評価におけるコメントが,教材改善に及ぼす効果について検討することが今後の課題である.

著者関連情報
© 2023 日本教育工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top