水産海洋研究
Online ISSN : 2435-2888
Print ISSN : 0916-1562
原著
下水処理場におけるリンの増加試験運転が三河湾のノリの色調およびアサリの秋冬季減耗に与える影響
柘植 朝太郎 蒲原 聡松村 貴晴谷川 万寿夫平井 玲日比野 学
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2026 年 90 巻 1 号 p. 22-34

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抄録

三河湾北西部に位置する一色干潟において漁業生産回復を目的として実施された下水処理水中のリン濃度の増加運転が,本干潟のノリの色調およびアサリの現存量に及ぼす影響について調査を行った.下水処理場に近い調査点では栄養塩濃度が高く,ノリの色調は良好だった.また,リン増加運転を開始した月は植物プランクトンを主体とする懸濁態有機物の濃度が上昇した.増加運転を10月から開始した2018–2019年度に比べ,9月から開始した2020–2021年度はアサリの秋冬季減耗が軽減された.これらの結果は,下水処理水中のリン濃度の調整によって,アサリの資源量を増加できる可能性があることを示唆している.

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© 2026 一般社団法人 水産海洋学会
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