日本消化器がん検診学会雑誌
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原著
体表膵間距離でVisceral Fat Accumulationを推定する試み─Pilot Analysis─
阪上 順一保田 宏明渡邊 能行
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2008 年 46 巻 3 号 p. 397-403

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抄録

内臓脂肪の過剰蓄積が前立腺癌, 結腸癌, 非アルコール性脂肪性肝炎やその他の生活習慣病のリスクになることが知られている。内臓脂肪蓄積量visceral fat accumulation;VFAの測定にはCT画像が望まれるが, 解析ソフトは高額であり手間がかかることやCT自体のコストや被曝の問題からも検診業務にはなじんでいない。そこで, 通常の超音波検診で観察する臓器から膵に注目し, 体表から膵までの距離(体表膵間距離)でVFAを予測できないかを検討した。解析対象は505例(M:F=275:230, Age=55.2±19.0(M±SD))とした。体表膵間距離はBMI, VFAに対して, 男女とも有意な相関を示し(P<0.0001), 体表膵間距離のVFA≧100cm2に対するROC面積は男性で0.906, 女性で0.815, 全体で0.876と強い関連性が認められた。ROC曲線から男女ともcut-off値を体表膵間距離5.5cmと設定すると, 男性で感度70.6%, 特異度85.7%, 陽性的中率64.9%, 陰性的中率86.8%で, 女性で感度57.1%, 特異度86.5%, 陽性的中率44.4%, 陰性的中率91.4%であった。体表膵間距離でVFA≧100cm2の推定がある程度可能であり, とくに男性の場合比較的良好な結果が得られた。

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© 2008 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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