日本消化器がん検診学会雑誌
Online ISSN : 2185-1190
Print ISSN : 1880-7666
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原著
山形県における大腸がん検診の現況と今後の課題
芳賀 陽一松田 徹大泉 晴史深尾 彰上野 義之安日 新穀野 真一郎小林 正義齋藤 壽一真田 淳白田 一誠外田 博貴成沢 信之助門馬 孝
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2014 年 52 巻 2 号 p. 225-232

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抄録
山形県の大腸がん検診受診率は全国一を維持しているが, 精検受診率は68.3%(平成23年度)と高くはなく死亡率を低下させるには十分とはいえない。検診受診率をさらに向上させるために, 各自治体により無料クーポン券の配布や検査キットの送付などが行われており, 検診受診率は平成16年度の30%から平成23年度は35.6%と徐々に増加してきている。精検受診率向上のためには精検受診勧奨リーフレットの送付をはじめとして, 様々な試みを行っているが県全体としては明らかな増加は認められていない。このような状況の中で最も有効性が高いと思われた方法は, 一部の市で行われているタイミングの良い電話や訪問による精検受診勧奨であった。有効な手段を組み合わせて地域に根ざした創意工夫を行いながら, 行政とも密接に連携を取り合って不断の取り組みを重ねていく必要がある。
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© 2014 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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