【目的】病理検査を必須としない自己免疫性胃炎(autoimmune gastritis, AIG)診断の妥当性につき検討した。
【対象と方法】2012年5月~2017年4月の5年間にJCHO滋賀病院において,抗壁細胞抗体陽性,且つ,内視鏡による胃粘膜萎縮度O-p,血清ガストリン高値,ペプシノゲン法3+,ビタミンB12低値の4項目中1つ以上満たすものをAIG疑いと一次診断した症例で,病理所見から診断の妥当性を検討した。
【結果】調査期間内にAIG疑いと一次診断した症例は21例であった。うちヘリコバクター・ピロリ現感染者1例を除いた20例を検討した。病理組織学的評価ができた15例では,全てAIGと確定診断できた。血清ガストリン高値の15例,内視鏡的胃粘膜萎縮度O-pの14例,ペプシノゲン法3+の11例,血清B12低値の9例全例で,胃底腺領域に高度の萎縮及び壁細胞の消失・著減を認めた。
【結論】抗壁細胞抗体陽性でヘリコバクター・ピロリ現感染でなければ,上記4項目中1つ以上陽性でAIG疑いと一次診断してよいと思われた。