2025 年 63 巻 6 号 p. 1002-1007
日本における大腸がん検診では, 便潜血陽性者に対する精密検査として大腸内視鏡検査が標準であるが, 受診率の低さや医師の負担が課題である。大腸CT検査は, 低侵襲かつ前処置が比較的容易である点から, 代替手段として期待されている。近年, 前処置の改良, 診療放射線技師によるタスクシフトの進展, AIの読影支援技術, プロトコールの標準化など, 普及促進のための整備が進められている。さらに, 被曝線量の低減や平坦病変検出精度の向上も課題として取り組まれている。大腸CT検査は今後, 便潜血検査や内視鏡検査と連携した効率的な検診体制の構築に寄与し, 日本の大腸がん死亡率の低下に貢献する可能性がある。