近年,胃部X線検査の読影医不足が顕在化する中,撮影技師が異常所見を拾い上げ,読影補助認定技師が適切にカテゴリー分類を提示する役割が重要となっている。本稿では,所見拾い上げのプロセスを「事前準備」「背景粘膜診断」「違和感の検出」「カテゴリー5の判断」の4Stepに整理し,カテゴリー分類の具体例を通じてその実践的意義を示す。背景粘膜診断では,単なるピロリ菌感染の有無だけでなく,萎縮の程度や腸上皮化生,肥厚性胃炎,鳥肌胃炎などの特異的所見を評価することで,胃がんリスクをより詳細に把握できる。特に胃がん高リスク者では,透視観察や撮影手技の工夫により,わずかな異常所見に対する感度を高め,カテゴリー分類の精度向上につなげることが可能となる。また読影補助認定技師は,適切なカテゴリーを基に要精検者を精密検査受診へつなぐ橋渡し役としても重要であり,検診精度の向上に寄与する。これらの取り組みは,胃がんの早期発見に直結し,診療放射線技師の技量が検診の質を左右することを示している。