抄録
人間ドック受診者1,187名 (男935名, 女252名) の胃内視鏡検査で発見された早期胃癌と胃腺腫などのハイリスク病変および萎縮性胃炎の血清PG値によるスクリーニング法の有効性について, これまでの報告で推奨されている二つのカットオフ値を用いて比較検討した。その結果, カットオフ値としてはPGIが70μg/l以下かつPGIとIIの比が3.0以下を用いる方が早期胃癌のスクリーニングとして感度が高く, 萎縮性胃炎のスクリーニングとしても効果的であると考えられた。しかし, いずれのカットオフ値を用いた場合でも特異度は低かった。また, 50歳以上に限定して胃癌のスクリーニングを行なった方が感度は上昇するが, 偽陽性者が多く, 検診効率には問題がある。さらに, 両年齢群ともに胃腺腫を含めたスクリーニングでは感度が低くなり, 見逃される可能性もあると思われた。