日本消化器集団検診学会雑誌
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職域胃がん検診におけるペプシノゲンとX線の比較
守田 万寿夫
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2002 年 40 巻 1 号 p. 11-19

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抄録

富山県内で実施される職域検診受診者を対象に, X線, PG同時併用による胃がん検診を実施した。X線は間接または直接造影法で実施した。PGはIRMA法にて測定し, スクリーニング基準をPGI≦70ng/mlかつPGI/PG II比≦3.0とした。X線またはPGで要精検とされた者全てに精検を勧奨した。対象者5,567名中過去3年間の胃がん検診受診割合は88.5%であった。要精検率はX線11.7%, PG23.6%, X線またはPG31.9%, 精検受診率はX線, PGともに要精検63.3%, X線のみ要精検55.4%, PGのみ要精検51.9%であった。発見胃がん症例数は10名であり, 3名はX線PGともに要精検, 7名はPGのみ要精検であった。早期がんは9名, 進行がんは1名であった。陽性反応適中度はX線0.8%, PG1.4%, 胃がん発見率はX線0.05%, PGO.18%であった。

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