2004 年 42 巻 4 号 p. 412-417
NTT東日本首都圏健康管理センタにおいて98年度, 99年度, 00年度に定期健康診断を受けた47才, 53才の社員7557名 (男性6, 787名, 女性770名) に血清ペプシノゲン法を施行し, 当該年度のみでなく, 最長6年の経過で胃癌の発生状況を検討した。血清ペプシノゲン法施行後は定期健康診断としては偶数年齢の間接レントゲン検査で経過を追ったところ, 血清ペプシノゲン法陽性群から20例, 陰性群からも20例の胃癌が発生した。血清ペプシノゲン法単独では半数の胃癌を見落とすことになり, 両検査を併用することにより, 互いの利点を生かし, 欠点を補い, 効率良く胃癌を発見可能にすると考えられた。