日本婦人科腫瘍学会雑誌
Online ISSN : 2436-8156
Print ISSN : 1347-8559
原著
カルボプラチン過敏性反応に対するカルボプラチン脱感作療法とシスプラチン脱感作療法の安全性に関する比較検討
樋口 渚杉浦 敦中谷 真豪竹田 善紀新納 恵美子伊東 史学谷口 真紀子佐道 俊幸喜多 恒和
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2023 年 42 巻 3 号 p. 250-255

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抄録

概要:プラチナ製剤は婦人科悪性腫瘍に対するkey drugであるが,投与回数の増加に伴い,特にカルボプラチン(carboplatin:CBDCA)に対する過敏性反応(hypersensitivity reaction:HSR)をしばしば経験する.今回,CBDCAにHSR既往のある患者に対する,CBDCA脱感作療法とシスプラチン(cisplatin:CDDP)脱感作療法の安全性を比較検討した.CBDCAにHSR既往のある全14例に対し,CBDCA脱感作療法を7例(38サイクル),CDDP脱感作療法を7例(30サイクル)施行した.完遂率はそれぞれ86.8%,100%で,CDDP脱感作療法で過敏症を再発症することはなかった.婦人科悪性腫瘍においてCBDCAへのHSRによりプラチナ製剤投与が制限されることは,著明な予後短縮につながる可能性がある.安全性に十分注意する必要はあるが,薬理作用機序からもCBDCAにHSR既往のある患者に対するCDDP脱感作療法を選択肢のひとつとして提案する.

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© 2023 日本婦人科腫瘍学会
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