図学研究
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2次元の図面と3次元の図面という用語について
牧 博司
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2005 年 39 巻 Supplement1 号 p. 117-119

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抄録
学術用語の定義は意思の疎通のために明確でなければならない.異なる専門分野間では特に科学的な明確化が求められる.最近, CADが産業界で利用されるようになり, その必然的な結果として教育界に確固たる地位を築いている.しかし, 商売用の造語が一人歩きしている現状は異常であり, 看破せざるをえない.本論は表題の二つの造語を取り上げる.図面の本質を知らない者が使用するなら他人が口をはさむ余地は無いが, 教育の分野で使用されているとなると問題である.結論として, 2次元の図と3次元の図は問題ないが, それらの図に「面」をつけた造語は存在しえないことを明らかにする.CADを単に図を描く道具と見なしている, そして教育している (せざるをえない環境は認める) 者への苦言である.
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© 日本図学会
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