抄録
公立病院改革プランの前年度(平成20年度)と最終年度(平成25年度)に着目し,経常損益の増減に影響を与えた要因を検証することを目的とし,地方公営企業年鑑のデータを活用して自治体直営の726病院を対象に重回帰分析を実施した。その結果,他会計繰入金(0.3462),入院診療単価(0.3246),1日平均入院患者数[一般病床](0.2530),外来診療単価(0.1352),看護師数[正規職員](0.1338),研究研修費(0.1277),医師数[正規職員] (0.1265)などの10の変数に正,企業債利息(−0.3358),退職給与金(−0.2648),減価償却費(−0.2616),資産減耗費(−0.2562),委託費(−0.2127),平成20年度経常損益(−0.2113)などの15の変数に負の有意が認められた。1日平均外来患者数,外来入院患者比率,平均在院日数[一般]などの変数,及び新公立病院改革ガイドラインの取組例と対応する正規職員の平均給与月額,経営形態変更の変数には有意が認められなかった。