主催: 水文・水資源学会
メコン河流域では毎年雨季に大規模な洪水氾濫が発生する.この洪水氾濫は農地の肥沃化や地下水の涵養などの正の影響を持つ反面,衛生状況の悪化という負の影響も併せ持つ.この衛生状況の悪化により,各地で水系感染症が発生しているという問題がある.本研究の目的はこの洪水氾濫による衛生面への影響を評価することである.そのために,メコン河下流域のカンボジアの首都プノンペンを中心とする110km×140kmの範囲で洪水氾濫計算を行い,大腸菌濃度分布のシミュレーションを行い,地域間の差と現象について解析した.