日本応用数理学会論文誌
Online ISSN : 2424-0982
ISSN-L : 0917-2246
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非線形方程式の解を求める最適な後方値を用いない多点反復解法の多倍長演算における計算コスト
小澤 一文
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2022 年 32 巻 1 号 p. 46-60

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抄録

概要. 非線形スカラー方程式の数値解法では,後方値を用いない多点反復法が多く用いられる.これらの解法では,1ステップ当りの関数評価がm+1 (m≥ 1)回であれば,到達可能な収束次数は2mであるという予想(Kung-Traubの予想)がある.本論文では,これら最高次数の解法の計算コストを考察し,演算精度が可変の場合はm=1の解法が最高速であり,逆に,演算精度が固定されている場合は,mが大きいほど高速であることを示している.

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© 2022日本応用数理学会
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