日本集中治療医学会雑誌
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総説
敗血症における迅速診断検査の活用
橋本 英樹
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2026 年 33 巻 論文ID: 33_R16

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抄録

敗血症は依然として死亡率の高い重篤な病態であり,その予後は早期診断と適切な抗菌薬治療の開始に大きく左右される。しかし,初期治療における経験的抗菌薬選択は薬剤耐性によってしばしば不適切となり,不適切な抗菌薬投与は死亡率上昇と関連する。一方で過度に広域な抗菌薬の使用は,薬剤耐性菌の増加や患者予後の悪化を招く可能性がある。このジレンマを解決するため,原因微生物を迅速に同定し,抗菌薬の最適化を推進する迅速診断検査が活用され始めている。本邦では主に質量分析(MALDI-TOF MS)や多項目遺伝子検査が用いられており,原因微生物や薬剤耐性の早期同定に寄与するが,結果の解釈には注意を要する。臨床アウトカム改善のためには,抗菌薬適正使用支援チームとの連携や,検査結果を迅速に活用するためのシステム作りが重要である。

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