抄録
本研究は,製紙工場から発生するペーパースラッジ(以下,PSという)の有効利用を目的とし,PSを混和材として用いた気泡モルタルの特性とその利用の可能性について検討した.用途として充填材を設定した上で,室内試験によりPSを用いた充填材の基本物性,耐久性,材料分離抵抗性を確認し,施工現場において実証試験を行った.その結果,PSを用いた充填材は,室内試験において,充填材としての基本性能を充分に満足し,乾湿繰り返し,凍結融解による劣化も認められなかった.さらに既存の気泡モルタルと比較して材料分離抵抗性の向上効果が大きいことが認められた.施工現場においてもその特性が発揮され,施工性の向上が確認された.これらのことから,PSは気泡モルタル用混和材としての利用の可能性が高いと判断された.