手取川扇状地(石川県)の地下水は, 地表と河川からの浸透水で構成されている.この状況を総合的に把握するため, 手取川を中心とした分布型タンクモデルを採用し地下水流動解析を試みた.対象領域の地下水流動は地下水位等高線の直交方向に限定され, 地表や河川からの浸透水を受けながら流下する現象と捉え, 手取川を4区間に, 扇状地を13ブロックに分割しモデルを構築した.地表浸透は土地利用別(田, 宅地, その他)に違いを表現できるよう構成した.その結果, 地下浸透及び地下水流動過程を場所毎に数値化するとともに, 河川浸透水の地下水環境への影響を量的に評価することができた.本モデルは, 今後の地下水利用や管理に活用できるだけでなく, 地下水開発の影響が場所毎に特定できる特徴があり, 地域の地下水開発目標に応じて有用に機能すると考える.