農業農村工学会論文集
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農業水路の汚濁物質濃度推定のための重回帰モデル
加藤 亮兒玉 健和小林 慎太郎丹治 肇
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2008 年 2008 巻 254 号 p. 197-203,a3

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抄録
ラオスの首都ビエンチャンのシサタナ地区の農業水路を対象に, 全窒素 (T-N), 全リン (T-P), COD濃度を推定する重回帰モデルを開発した.目的変数には, 現地調査で得た実測水質データを使用し, 対数を取ることにより正規化した.説明変数には, 水田, 宅地, その他の土地利用面積を使用した.p値は, T-Nは0.034, T-Pは0.002, CODは0.016であり, 統計的に有意な値であったが, 決定係数R2は, T-Nは0.42, T-Pは0.58, CODは0.48と低かった.そこで, 説明変数の宅地面積を人口に変更し, メコン川からの取水が行われている部分流域を区別するダミー変数を導入したところ, p値はT-Nは0.0004, T-Pは0.0000, CODは0.0000であり, 決定係数R2は, T-Nは0.71, T-Pは0.87, CODは0.80と大きく改善した.
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© 社団法人 農業農村工学会
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