ラオスの首都ビエンチャンのシサタナ地区の農業水路を対象に, 全窒素 (T-N), 全リン (T-P), COD濃度を推定する重回帰モデルを開発した.目的変数には, 現地調査で得た実測水質データを使用し, 対数を取ることにより正規化した.説明変数には, 水田, 宅地, その他の土地利用面積を使用した.
p値は, T-Nは0.034, T-Pは0.002, CODは0.016であり, 統計的に有意な値であったが, 決定係数
R2は, T-Nは0.42, T-Pは0.58, CODは0.48と低かった.そこで, 説明変数の宅地面積を人口に変更し, メコン川からの取水が行われている部分流域を区別するダミー変数を導入したところ,
p値はT-Nは0.0004, T-Pは0.0000, CODは0.0000であり, 決定係数
R2は, T-Nは0.71, T-Pは0.87, CODは0.80と大きく改善した.
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