情報知識学会誌
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PAC分析を利用したオタクの「布教」に対する 意識や態度についての研究
細川 怜椰松村 敦宇陀 則彦堤 智昭
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2021 年 31 巻 2 号 p. 301-309

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抄録

 本研究ではオタクの定義を「特定の趣味に深くのめりこむ人々」とし,特に「アニメ・漫画にのめり込む人々」に焦点を当てる.「オタク文化」の一つに,「布教」と呼ばれる行為がある.「布教」を推薦行為と捉えた研究を行いたいが,「布教」そのものがまだ明らかになっておらず,基礎研究が必要である.本研究では,「布教」の実体を明らかにする足がかりとして,オタクが「布教」を行う際の意識や態度を明らかにすることを目的とした.手法にはPAC 分析を用いて,2020 年9 月から2021 年3 月までに6 名の協力者に調査を行った.本稿ではそのうち3 名についての分析結果を報告する.分析結果より,「布教」において布教相手の存在を意識していることがわかった.意識の方向性は「相手の好み」のように共通している部分もあったが,三者三様であった.

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