2023 年 33 巻 2 号 p. 121-126
本稿では,同志社中学校・高等学校の知創館メディアセンターで2018年度から2021年度の4年間に利用されたデータを元に学校図書館の利用の実態を館外貸出と館内利用の両面から分析した.今までほとんど扱われてこなかった館内利用を実際に測定し,利用件数,利用時期,利用される資料の傾向などついて,館外貸出のデータとともに分析した。その結果,館外貸出に相当する量の館内利用があること,館外貸出と館内利用数の傾向などが全体的には相関関係にあるが,それぞれの特徴も見られることなどを明らかにすることができた.これらの結果は今後の学校図書館活動への指針に有効に活用できると思われる.