本研究では,総合私立大学生のコンピューター基礎科目におけるポスター制作課題を対象に,生成AIを通じた題名作成プロセスを分析した.完成した文書に加え,AIとの対話ログ,選択プロセス,選定の理由を提出させた.分析の結果,学習者は AIの独創的な提案に対し,対象者の指定や利用場面の補完,形式的・感性的制約を自発的に付加し,AIの出力を,自らが想定する「適切性」の範囲内へと収束させる様子が観察された.これは,学習者が AIの提案を単に受容するのではなく,社会的な文脈へ適合させる「編集的判断」を優先していることを示唆している.学習者による属性および文脈指定の多様性と,意思決定のメカニズムについて報告し,AI活用教育において,プロセスを評価対象とする必要性と,教員に求められるフィードバックのあり方など,新たな評価体制の構築について検討する.