国立情報学研究所では,毎年 100件を超える外部業者への発注案件を処理している. その中で,精緻な要件定義および発注仕様書の作成・確認は大きな業務負担となっている. また,要件定義の不完全性や曖昧性,フォーマットの不統一,ノウハウの属人化といった課題があり,仕様書の品質と業務効率に影響を与えている. 本研究はこれらの課題の解決を目的とし,生成 AIを活用して人間と AIが対話的に要件定義を精緻化する枠組みを提案する. あわせて,発注仕様書の作成および確認作業の自動化を目指す.本稿では,発注仕様書(ドラフト)のチェック作業を AIが代行する試作システムを開発し,その評価を行う. 人間による指摘との比較により AIの性能を評価するとともに,過去の指摘ログ活用による精度向上効果を検証する. さらに,自動化に向けた有効性と今後の展望について議論する.