日本乳酸菌学会誌
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総説
次世代シーケンサーデータの解析手法 第 13 回 RNA-seq 解析(その1)
寺田 朋子坂本 光央清水 謙多郎門田 幸二
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2019 年 30 巻 1 号 p. 38-45

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抄録

Lactobacillus rhamnosus は、健康なヒトの胃腸粘膜からしばしば単離されるプロバイオティクス乳酸菌である。今回は、まず L. rhamnosus GG に関する 2 つのゲノム配列決定論文の内容を簡単に紹介する。そして、Gepard によるゲノムスケールのドットプロットを用いて、一部領域が反転している状況を確認する。次に公共データベース上で検索する際の Tips を述べ、この菌株の酸ストレス応答を調べた RNA-seq データ(SRP125628 or GSE107337)を取得したのち、実験デザインの解説を行う。今回の内容は、次回以降解説予定のマッピング・カウントデータ取得・発現変動解析を含む一連の RNA-seq データ解析を行うために必要なファイルの取得や全体像を把握する準備編という位置づけである。ウェブサイト(R で)塩基配列解析のサブ(URL: http://www.iu.a.u-tokyo.ac.jp/~kadota/r_seq2.html)中に本連載をまとめた項目(URL: http://www.iu.a.u-tokyo.ac.jp/~kadota/r_seq2.html#about_book_JSLAB)が存在する。ウェブ資料(以下、W)や関連ウェブサイトなどを効率的に活用してほしい。

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© 2019 日本乳酸菌学会
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